中別所(なかべっしょ)釈迦種子石塔婆(弘前市史 No:弘前77)

 中別所(なかべっしょ)石塔婆群・石仏(いしぼとけ) [青森県弘前市中別所字葛野(くずの)]

   本石塔婆群の有紀年銘石塔婆では、室町時代に入って大日種子「バン」以外を主尊とする石塔婆が現れる。

中別所 釈迦種子石塔婆 (室町時代前期 応永四年 1397年、安山岩、高さ 93Cm 幅 78Cm 厚さ 26Cm)

石面上方に釈迦如来の種子「バク」を薬研彫し、左右二行・下方三行で願文と室町時代 前期 「応永四年(1397)」の紀年銘を刻む。

青森県内最古の石塔婆は、文永四年(1267)銘二千刈胎蔵界大日種子石塔婆で、最も新しい石塔婆は室町時代前期 応永年間を下限とする。

本石塔婆群、紀年銘のある南北朝期の最終年が康安二年(1362)、それから35年隔て本石塔婆が造立されている。鎌倉期から南北朝期にかけても35年を隔てており、

時代の変り目に長い年月の空白期間がある。口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口口.・・

石塔婆 下方

五行の刻銘があり、中央に紀年銘を刻む。

左右各二行の刻銘:「口口口口口口口口口、右志者善口口」、「連口一周忌乃至法界、口口口口口口口」

中央刻銘:「応永二二(四)(1397)九月卅日

刻銘:連口一周忌 刻銘:応永、二二、(1359)九月卅日」

中別所 金剛界大日種子石塔婆(弘前市史 No:弘前106)

 中別所(なかべっしょ)石塔婆群・石仏(いしぼとけ) [青森県弘前市中別所字葛野(くずの)]

  金剛界大日種子「バン」を主尊とする石塔婆で、下方の銘文部が剥離している。残る部分から紀年銘は読取れない。

中別所(なかべっしょ)金剛界大日種子石塔婆 (紀年銘なし、安山岩、高さ 70Cm 幅 57Cm 厚さ 27Cm)

石塔婆 下方

五行の刻銘があるが、下は剥離し紀年銘は不明。

刻銘:「右於・・・・・、没・・・・・・、以・・・・・・、之・・・・・・、法・・・・・・・」

中別所 金剛界大日種子石塔婆(弘前市史 No:弘前73)

 中別所(なかべっしょ)石塔婆群・石仏(いしぼとけ) [青森県弘前市中別所字葛野(くずの)]

  金剛界大日種子「バン」を主尊とする石塔婆で、紀年銘・銘文ともに刻まれていない。

中別所(なかべっしょ)金剛界大日種子石塔婆 (紀年銘なし、安山岩、高さ 99Cm 幅 69Cm 厚さ 22Cm)

※ 中別所(なかべっしょ)石塔婆群 掲載分一覧

 中別所(なかべっしょ)一尊種子石塔婆                    石仏と石塔-目次!

中別所(なかべっしょ)石塔婆群 (石仏)

 板碑(いたび)

*JR 弘前駅前から弘南バス 弘前~船沢・三ツ森線、または弘前~弥生・新岡・葛原線に乗車、「折笠バス停」下車、北東方向へ約1.7Km。

(撮影:平成25年10月13日)