(弘前市史 No:弘前97)
中別所(なかべっしょ)石塔婆群・石仏(いしぼとけ) [青森県弘前市中別所字葛野(くずの)]
金剛界大日種子「バン」を主尊とする石塔婆で、南北朝時代中期 延文四年(1359)の紀年銘がある。
中別所 金剛界大日種子石塔婆 (南北朝時代中期 延文四年 1359年、安山岩、高さ 135Cm 幅 114Cm 厚さ 25Cm)
石面上方に金剛界大日如来の種子「バン」を薬研彫し、下方に願文と南北朝時代 中期 「延文四年(1359)」の紀年銘を刻む。 |
石塔婆 下方
五行の刻銘があり、中央三行に願文、左右に紀年銘を刻む。
中央三行:「右志者為過去、先亭先悲并乃悟、大姉逆修救法界利」
左右二行:「延文二二(四)年(1359)、七月 日、敬白」
刻銘:「延文二二(四)年(1359)」 | 本石塔婆群で、数少ない南北朝期造立の石塔婆。 |
中別所(なかべっしょ)石塔婆群・石仏(いしぼとけ) [青森県弘前市中別所字葛野(くずの)]
金剛界大日種子「バン」を主尊とする石塔婆で、弘前市史では紀年銘が読まれていなかったが、銘文から「康安二年(1362)」と推測した。
中別所 金剛界大日種子石塔婆 (南北朝時代中期 康安二年 1362年、安山岩、高さ 82Cm 幅 76Cm 厚さ 24Cm)
石面中央に大きく金剛界大日如来の種子「バン」を薬研彫し、下方四行で願文と「康安二年(1362)」の紀年銘を刻む。 |
石塔婆 上方
金剛界大日如来の種子「バン」を薬研彫する。
石塔婆 下方
四行の刻銘がある。
刻銘:「為慈父、口口十口、七口口口、康安二年(1362)、壬寅」
刻銘:「康安二年(1362)、壬寅」 | 弘前市史では紀年銘が読まれてなかったが、写真から「康安二年(1362)」と推測した。 |
中別所(なかべっしょ)石塔婆群 (石仏)
中央が永仁六年銘石塔婆(弘前市史 No:弘前96)で、その右側が延文四年銘石塔婆(弘前市史 No:弘前97)。
*JR 弘前駅前から弘南バス 弘前~船沢・三ツ森線、または弘前~弥生・新岡・葛原線に乗車、「折笠バス停」下車、北東方向へ約1.7Km。
(撮影:平成25年10月13日)