東正寺(とうしょうじ)種子磨崖板碑

 東正寺(とうしょうじ)(山形県南陽市赤湯1621-3)

  東正寺の東側、大きな岩層に十五基の板碑が二段に分け彫られている。上段の五基が古く、鎌倉時代後期 永仁二年(1294)の銘がある

東正寺 磨崖板碑(県指定文化財、鎌倉時代後期 永仁二年 1294年、流紋岩、右三基の高さ 136Cm

  東正寺(とうしょうじ)種子磨崖板碑(左側 二基)

東正寺 種子磨崖板碑(県指定文化財、鎌倉時代後期 永仁二年 1294年、流紋岩、高さ 121Cm

  東正寺(とうしょうじ)阿弥陀種子 磨崖板碑(左側 二基の右側)

頭部は鋭利な山形で、額部に二条線、その下に阿弥陀如来の種子「キリーク」を薬研彫する。下部に願文と紀年銘を刻む

塔身 下部

刻銘:「右志者為、永仁二(1294)甲午、父幽儀也」

亡き父の為、鎌倉時代後期の永仁二年(1294)に造立した

  東正寺(とうしょうじ)種子 磨崖板碑(左側 二基の左側)

頭部は鋭利な山形で、身部に大きく不空成就如来の種子「アク」を薬研彫する。下部に造立者の逆修供養 願文を刻む

塔身 下部

刻銘:「右造立者、逆修志也、為往生浄土」

生前、自らの為に、極楽往生を願って造立した

上段に彫られた五基の板碑が県指定文化財に指定されている 下段右端、「干時延宝八年(1680)九月」の刻銘

上段の磨崖板碑 (県指定文化財、永仁二年:1294年 銘)

東正寺 磨崖板碑 全景

板碑は二段に十五基も彫り込まれている。下段の板碑には、種子・銘文が刻まれていない

 東正寺(とうしょうじ)阿弥陀三尊種子磨崖板碑                 石仏と石塔-目次!

東正寺 (とうしょうじ)

烏帽子山公園の東側に八幡神社と東正寺がある

 板碑(いたび)

*JR奥羽本線「赤湯駅」下車、東北方向へ 徒歩 約26分。赤湯駅から東へ300mの所にレンタサイクルのお店があるので借りると便利。

(撮影:平成22年11月16日)