梨郷(りんごう)如来堂 大日種子板碑

 梨郷(りんごう)如来堂(山形県南陽市竹原字光山寺2-838-2)

  梨郷神社を少し南へ下った所に、山形県在銘最古 正元元年(1259)銘を持つ板碑が立っている。

梨郷如来堂 胎蔵界大日種子板碑県指定文化財、鎌倉時代中期 正元元年 1259年、凝灰岩、高さ 253Cm 下幅 83Cm

板碑は頂部の山形が尖り、その下に二段の切込、身部上方に蓮華座上 胎蔵界大日如来の種子「ア」、下部に正元元年の銘が入る

板碑 頭部

頭頂が三角形に尖り、下に二段の切込、額部(がくぶ)は両端を面取りし、弧状に突出する

側面の刻銘:「奉再建、文化十一年(1814)甲戌天」 身部の刻銘:「正元元年(1259)大歳、己未六月一日」

身部に刻まれた正元元年(1259)の年号は山形県在銘最古。側面の刻銘により、倒れていた板碑が文化十一年(1814)に再建されたことが知れる

塔身 上部

蓮華座上に五重線からなる月輪をつくり、内に胎蔵界大日如来の種子「ア」を薬研彫する

板碑は、身部が内側に彫り込まれ、額部と根部が17Cm突出する。また、頂部山形の下 二段の深い切込みは両側面に及ぶ

板碑 下部

紀年銘と突出した根部

 梨郷(りんごう)如来堂 種子板碑                        石仏と石塔-目次!

三基並んだ板碑

向かって左が、正元元年(1259)銘 板碑

 板碑(いたび)

*山形鉄道フラワー長井線「梨郷(りんごう)駅」下車、北方向へ 約900m。

(撮影:平成22年11月16日)