むじなの御所 磨崖板碑

 むじなの御所 磨崖板碑(山形県南陽市松沢)

  この場所に洞のある大きな岩があり、むじなの御所と呼ばれている。西側の岩、下部壁面に建武二年(1335)銘の双式板碑が彫られている。

むじなの御所 双式磨崖板碑(市指定文化財、南北朝時代初期 建武二年 1335年、凝灰岩、高さ 79Cm

岩に彫られた板碑は双式で、頭頂山形、額部に二条線、その下に各々 金剛界大日如来の種子「バン」、その下の中間に紀年銘を刻む

塔身 上部

双式板碑の各々に金剛界大日如来の種子「バン」を刻む

身部中央の刻銘:「建武二年(1335)十月一日」 洞のある大きな岩は、「むじなの御所」と呼ばれている

板碑にある建武二年(1335)は、当地に接する屋代庄(現高畠町)の地頭として楠正成が任命されている

 東正寺(とうしょうじ)種子磨崖板碑                          石仏と石塔-目次!

西側の岩に刻まれた板碑

彫り込まれた板碑には、偈・願文・願主の刻銘はない

 板碑(いたび)

*JR奥羽本線「赤湯駅」下車、東方向へ 約3.5Km。赤湯駅から東へ300mの所にレンタサイクルのお店があるので借りると便利。

(撮影:平成22年11月16日)