松沢八幡神社 阿弥陀三尊種子板碑

 松沢(まつざわ)八幡神社 種子板碑(山形県南陽市松沢411)

  板碑は、山形県南部 置賜(おきたま)地方特有の形をしたもので、元弘三年(1333)の紀年銘がある

松沢八幡神社阿弥陀三尊種子板碑(県指定文化財、鎌倉時代末期 元弘三年 1333年、凝灰岩、高さ 179Cm

八幡神社入口、石鳥居の後方右手に立つ。板碑は、塔身上部に阿弥陀三尊の種子、その下左右に四句の偈、中央に紀年銘を刻む

板碑 上部

頭頂が三角形に尖り、額部(がくぶ)が突き出て二段の切込を入れた山形県南部 置賜(おきたま)地方特有のもの

身部が内側に彫り込まれ、額部と根部が突出した形になっている。また、頂部山形の下に彫られた二段の切込みは両側面におよぶ

身部 上部

中央に大きく阿弥陀如来の種子「キリーク」を刻み、右下に観音の種子「サ」、左下に勢至の種子「サク」を薬研彫する

阿弥陀三尊種子の下、左右に四句の偈、中央に紀年銘を刻む 銘:「元弘三年(1333)大才 癸酉十月廿日、施主、敬白

左右に二行ずつ刻まれた四句の偈(げ)(仏説観無量寿経)

偈:「光明遍照(こうみょうへんじょう)、十方世界(じゅっぽうせかい)、念仏衆生(ねんぶつしゅじょう)、摂取不捨(せっしゅふしゃ)

光明は遍(あまね)く 十方世界を照らし、念仏の衆生を摂取して捨てない

現地説明板(一部)

 むじなの御所 磨崖板碑                             石仏と石塔-目次!

松沢八幡神社

板碑は、石鳥居の後方右手に立っている

 板碑(いたび)

*JR奥羽本線「赤湯駅」下車、東方向へ 約4.3Km。赤湯駅から東へ300mの所にレンタサイクルのお店があるので借りると便利。

(撮影:平成22年11月16日)