光禅寺(こうぜんじ)阿弥陀一尊種子自然石塔婆

 光禅寺(こうぜんじ)(山形県山形市鉄砲町2-5-7)

 最上義光を始めとする最上家三代の菩提寺。石塔婆は、明治二十九年に山形城跡二の丸北東端から発掘されたもので、当寺院に移された。

光禅寺阿弥陀一尊種子自然石塔婆(市指定文化財、南北朝時代後期 永和二年 1376年、安山岩、高さ 137Cm

奥の墓地に安置されている。自然石の上部に、阿弥陀如来の種子「キリーク」、その下に無量寿経四十八願の一節、下方に銘文を刻む

石塔婆 上部

阿弥陀の種子「キリーク」を刻む。石材は、市内東部の馬見ケ崎川上流にある安山岩の自然石を用いる

無量寿経 弥陀四十八願 第十九節の偈

偈:「説我徳仏(せつがとくぶつ)、十方衆生(じっぽうしゅじょう)、発菩提心(ほつぼだいしん)

修諸功徳(しゅしょくどく)、至心発願(ししんほつがん)、欲生我国(よくしょうがこく)

(たとえ、われ仏となるをえんとき、十方の衆生、菩提心をおこし、もろもろの功徳を修め、至心に願いをおこし、わが国に生まれんと欲する)

石塔婆上部、阿弥陀の種子「キリーク」 石塔婆下部、無量寿経四十八願の一節と銘文が刻まれている

銘文:「右塔婆意趣者、為或祖父、或祖母、或慈父悲母故也」「廿余人結衆等敬白、永和二年(1376)丙辰八月彼岸第二番

永和二年(1376)は最上家の始祖 斯波兼頼が山形城内二の丸北東端に草庵を結んで時宗に帰依した翌年にあたる

光禅寺 本堂

桜の季節には、枝垂れ桜がとってもきれいとのこと

 小立(おだち)石鳥居 (元木の石鳥居)                     石仏と石塔-目次!

光禅寺 (こうぜんじ)

 板碑(いたび)

*JR「山形駅」下車、東南方向へ徒歩 約20分。又は、山形駅前から山形交通バス「六小前バス停」下車 徒歩 約10分。山形駅観光案内所に無料のレンタサイクルがあり、利用すれば便利。

(撮影:平成22年11月15日)