六郷極楽寺 正平十三年銘五輪塔

 六郷極楽寺(ろくごうごくらくじ)[和歌山県橋本市神野々(このの)]

  念仏衆 十七人が結集して造立した五輪塔で、南朝年号 正平十三年(1358)の紀年銘がある。

六郷極楽寺 五輪塔(市指定文化財、南北朝時代 正平十三年 1358年、砂岩、高さ 126.5Cm)

風・空輪、一石からなり空輪は宝珠の形。
本堂前に立つ二基の五輪塔の内、向って右側に立つ。 水輪、肩が張った壺型になっている。

火 輪

軒口はやや厚く、先端は垂直に切る。

正(東)面に五輪塔四門の梵字(東門、発心門)「キャ・カ・ラ・バ・ア」を刻み、他の三面は梵字を刻まず正面性のみを重視する。

地 輪 (正面:東面)

中央に梵字「ア」、向って右に「正平十三年(1358)、戊戌、五月十五日」、左に「大念佛一結衆、十七人、敬白」の刻銘がある。

念仏を通じて十七人が結衆し、正平十三年(1358)五月十五日にこの五輪塔を造立した。

刻銘:「大念佛一結衆、十七人、敬白」 刻銘:「正平十三年(1358)、戊戌、五月十五日」

 地蔵寺(じぞうじ)五輪塔                               石仏と石塔-目次!

六郷極楽寺 本堂

本堂前、左右に立つ二基の内、向って右側の五輪塔。左側は正平七年(1352)銘五輪塔。

五輪塔紀年順

 浅野(あざの)五輪塔(南北朝時代中期)

 五輪塔-紀年順-目次

*JR和歌山線「紀伊山田駅」下車、北方向へ徒歩6分。

(撮影:平成25年1月29日)