善国寺(ぜんこくじ)宝篋印塔

 善国寺(ぜんこくじ)宝篋印塔(和歌山県有田市宮原町道136)

   相輪の上部を欠くが、ほぼ完存する宝篋印塔で、南北朝時代後期 至徳三年(1386)の紀年銘がある。

善国寺(ぜんこくじ)宝篋印塔 (市指定文化財、南北朝時代後期 至徳三年 1386年、砂岩、地上高 111Cm)

塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(正面、キリーク:阿弥陀)
宝篋印塔は本堂裏の墓地、西側奥に板碑(市文)と共に立っている。 塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(側面、アク:不空成就)

段形は、下二段、上六段。隅飾は、二弧輪郭付で内は無地。

塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(背面、ウーン:阿閦如来)
塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(側面、タラーク:宝生如来) 相輪の上端を欠くが、ほぼ完存する南北朝時代の宝篋印塔

基礎 正面

基礎、上端は二段、側面は四面とも無地で正面に三行の刻銘がある。

刻銘:「為妙善禅尼、至徳三年(1386)八月念日(廿日)

相輪は下から、伏鉢・請花・九輪で、九輪は六輪を残し上部の請花・宝珠を欠く。基礎側面 無地は、この地方、南北朝時代の特長と思われる。

台 座

宝篋印塔は、基礎下に複弁の反花座を設ける。

刻銘:八月念日(廿日:二十日) 刻銘:「至徳三年(1386)

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善国寺(ぜんこくじ)(浄土宗)

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*JR紀勢線「紀伊宮原駅」下車、北方向へ徒歩 約12分。

(撮影:平成25年7月9日)