大善寺(だいぜんじ)石造宝塔

 大善寺(だいぜんじ)(滋賀県高島市新旭町新庄597)

  最澄のが開いたと伝える天台真盛宗の寺院で、石造宝塔は基礎正面、左側の束に正和二年(1313)の紀年銘を刻む。

大善寺石造宝塔(旧 町指定文化財、鎌倉時代後期 正和二年 1313年、花崗岩、高さ 186Cm)

相輪は、九輪の二輪を残し上部を欠失する。笠・塔身と別物。
石造宝塔は本堂の前方、墓地中央に西面して立っている 塔身上部は、高欄と首部の二段をつくりだす

笠は頂部に露盤、四隅に降棟、軒下に二段の段形を刻出する

塔身は径 48Cmで高さ 56.5Cm。軸部は、ほぼ円筒型で、正面に舟形を彫りくぼめ、定印の阿弥陀坐像を半肉彫りしている。

基礎 正面

基礎は大きく、塔身・笠とは別物。側面の東・南面が無地で、正面は、輪郭を巻き格狭間内に、宝瓶のない三茎蓮を陽刻する。

左側の束に「正和二年(1313)癸丑四月廿日」の刻銘があるというが、肉眼では確認できない。

塔身の正面に刻まれた、定印を結んだ阿弥陀如来坐像

基礎 北面

輪郭を巻き、内に格狭間をつくり、格狭間内に珍しい一茎蓮文様を刻む。一茎蓮は、開蓮華に茎を添えた構図

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大善寺(だいぜんじ)

本尊の大日如来坐像(平安時代)は、重要文化財に指定されている

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*JR湖西線「新旭駅」下車、南方向へ 徒歩 約20分。

(撮影:平成22年11月2日)