聖衆来迎寺(しょうじゅらいこうじ)の石造美術

 聖衆来迎寺(しょうじゅらいこうじ)(滋賀県大津市比叡辻2-4-17)

 最澄が自ら彫った地蔵菩薩を安置した地蔵院がもともとの創立と伝える天台宗の寺院

  森可成 墓 五輪塔

森可成 墓 五輪塔(桃山時代、花崗岩)

五輪塔は、元亀元年(1570)坂本の合戦で朝倉勢に討ち取られた 森 蘭丸の父 森可成の墓。

坂本の合戦で、浅井・朝倉勢に延暦寺の衆徒が助勢したことが信長の比叡山焼討ちにつながった。来迎寺は焼討ちの難を逃れている

  聖衆来迎寺(しょうじゅらいこうじ)阿弥陀三尊石棺仏

境内の一段高くなった所に仮堂を組み石仏が安置されている

阿弥陀三尊石仏(鎌倉時代後期、花崗岩、高さ 145Cm 幅 110Cm 厚さ 15Cm石棺の蓋裏を利用した石棺仏)

中尊に阿弥陀如来、脇侍に観音・勢至のほか下部に二体の小さい如来像を刻んでいる。もと比叡辻の道端にあった

  阿弥陀 石仏(三体)

阿弥陀三尊の仮屋の右手に三体の阿弥陀石仏と板碑が一基ある

風化が激しい阿弥陀石仏 (室町時代)

聖衆来迎寺開山堂(県指定文化財、桁行三間、梁間三間、一重入母屋造、桟瓦葺)

開山堂は往生要集で有名な恵心僧都源信(えしんそうづげんしん)が祀られている

源信は長保三年(1001)にこの地で弥陀の来迎を観徳したことから阿弥陀如来を祀り寺号を紫雲山聖衆来迎寺と改めた

寺院の受付に入る手前に置かれていた犬の彫刻

犬に吼えられることが多く静かだなと思ったら彫刻だった

  宝 篋 印 塔

開山堂の横に置かれた大きな宝篋印塔 境内の庭園に置かれた宝篋印塔。四方仏が刻まれている

 石造阿弥陀如来坐像(見世の大仏)                      石仏と石塔-目次!

聖衆来迎寺表門

明智光秀の 旧 坂本城の表門を移したもの  

 石  仏-紀年順-目次

*JR湖西線「比叡山坂本駅」下車 徒歩15分

(撮影:平成19年12月15日、平成21年9月3日)