石造阿弥陀如来坐像(見世の大仏)

 見世の大仏(みせのおおぼとけ)(滋賀県大津市滋賀里町甲)

石造阿弥陀如来坐像(見世の大仏)(市指定文化財、鎌倉時代、花崗岩、像高 約310Cm)

石仏は高さ 約350Cm、幅 約270Cm、厚さ 約300Cmの花崗岩に定印の阿弥陀坐像を厚肉彫りする。作風から鎌倉時代の様式と見られている

石仏の横を通る旧山中越 (志賀の山越)の道は、滋賀と京都を結ぶ往時の幹線道路で、大仏は滋賀側の入口に位置し、この道を通る旅人が道中の安全を祈願した

見世の大仏(おおぼとけ)下部

石仏は坐像で、蓮華座などは刻まず、直接地面に座る形で、両手は阿弥陀如来の定印をむすぶ

お顔は穏やかで眉から鼻筋に切れることなく彫られている。口元は愛くるしく、眉間(みけん)には白毫(ひゃくごう)、頭頂には肉髻を刻む

耳は長く、あごのあたりまで達する

礼拝堂の奉納額に「弥勒仏」とあり、弥勒として信仰された。現在、地元では「大仏講」がつくられ、大切に守られている。

見世の大仏 礼拝堂

向かって左端の低い屋根から上部がはみ出ているのが見世の大仏

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崇福寺(すうふくじ)跡(国指定史跡、奈良時代前期)

見世の大仏から、さらに山道を西に6分ほど歩くと崇福寺跡がある。天智七年(668)に建立された大寺院で、大津宮遷都の翌年になる。

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*京阪電車 石坂線「滋賀里駅」下車 西方向へ徒歩 約15分。

(撮影:平成21年9月3日)