聖衆来迎寺(しょうじゅらいこうじ)笠塔婆

 聖衆来迎寺(しょうじゅらいこうじ)(滋賀県大津市比叡辻2-4-17)

 最澄が自ら彫った地蔵菩薩を安置した地蔵院がもともとの創立と伝える天台宗の寺院

  聖衆来迎寺(しょうじゅらいこうじ)笠塔婆(南塔)

聖衆来迎寺笠塔婆 南塔(鎌倉時代中期 建長五年 1253年、花崗岩、笠を除く高さ 135Cm)

正面上部、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(タラーク:宝生如来)
二基並んだ左側(南側)の笠塔婆。笠は後補 西面上部、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(キリーク:阿弥陀如来)

笠塔婆の塔身は、幅 32Cm、厚さ 29.5Cmのほぼ方形で、高さは135Cm

背面上部、金剛界四仏の種子アク(不空成就)の位置にキリークを刻む 東面上部、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(ウーン:阿閦如来)

各面上部に金剛界四仏の種子を刻むが、北面(背面)アク(不空成就)の位置にキリーク(阿弥陀如来)を刻み、キリークが二面に刻まれている

 

背面のキリークの下に、「建長五年(1253)癸丑八月廿八日」の紀年銘が刻まれている

正面の塔身、上下に二体 舟形を彫りくぼめ、上に薬師如来坐像、下に合掌する菩薩坐像を半肉彫りする

  聖衆来迎寺(しょうじゅらいこうじ)笠塔婆(北塔)

聖衆来迎寺笠塔婆 北塔 (鎌倉時代中期、花崗岩、笠を除く高さ 112Cm)

上部に舟形を彫りくぼめ、来迎阿弥陀如来立像を半肉彫りし、その下の右に観音の種子「サ」、左に勢至の種子「サク」を刻む。笠は後補

寺院の北側にある墓地の東端に二基の笠塔婆が立っている

聖衆来迎寺客殿(重要文化財、江戸時代初期 寛永十六年 1639年、こけら葺)

 聖衆来迎寺(しょうじゅらいこうじ)の石造美術                石仏と石塔-目次!

聖衆来迎寺本堂

 笠塔婆(かさとうば)

*JR湖西線「比叡山坂本駅」下車 徒歩15分

(撮影:平成19年12月15日、平成21年9月3日)