金剛輪寺(こんごうりんじ)阿弥陀石仏

 金剛輪寺(こんごうりんじ)(滋賀県愛知郡愛荘町松尾寺873)

   金剛輪寺は、嘉祥年間(848〜51)に慈覚大師円仁が中興し、天台宗の道場とした。

金剛輪寺(こんごうりんじ)阿弥陀石仏 (鎌倉時代後期、花崗岩、高さ 136Cm 座高 83Cm)

長い石段の参道中程、左手に少し入った所の覆屋内に安置されている。断面舟形の花崗岩を加工し、前面に定印阿弥陀坐像を厚肉彫りする。

阿弥陀石仏 上部

お顔は、やや風化しているが、整った顔立ちに仕上がっている。

体部はどっしりとして安定感があり、衲衣の衣紋線も見事に美しい。光背には、頂部に阿弥陀種子「キリーク」、左右に各三個梵字「ア」を配する。

阿弥陀石仏 下部、及び台座

台座は別石で上端が複弁反花、その上に蓮弁を丁寧に刻んだ蓮座を設け、定印の阿弥陀坐像を刻む。

覆屋内に安置されている阿弥陀石仏

 金剛輪寺(こんごうりんじ)地蔵石仏                           石仏と石塔-目次!

後の建物は、大悲閣と呼ばれる本堂で国宝、鎌倉時代(弘安十一年 1288年)の造立になる。

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*新緑と紅葉の時期には近江鉄道「尼子駅」から門前までシャトルバスが出ている。公共交通機関はきわめて不便。

(撮影:平成24年11月28日)