鏡(かがみ)神社宝篋印塔(滋賀県蒲生郡竜王町鏡)
宝篋印塔は、最澄が築き信長の兵火により焼失した西光寺跡に立っている
鏡神社宝篋印塔(重要文化財、鎌倉時代後期、花崗岩、高さ 210Cm)
塔身、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(キリーク:阿弥陀) | ||
塔身の四隅に梟(ふくろう)らしき鳥形を造りだす、珍しい形の宝篋印塔 | 塔身、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(アク:不空成就) |
笠の段型は下二段、上六段、隅飾りは三弧輪郭付で内に蓮華座上梵字入り月輪を刻出する
塔身、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(ウーン:阿閦如来) | ||
塔身、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(タラーク:宝生如来) | 石塔下には石室が設けられ、多数の埋葬骨が納められていた |
基 礎 正 面
基礎上端は、一段の段をつくり上に複弁反花座を設ける。側面三面は、輪郭を巻き、格狭間内に対向する優美な孔雀を刻む
塔身四隅に造り出した鳥形付きの宝篋印塔は、日本での遺例はきわめて少なく、中国の呉越王 銭弘俶の金塗塔からきているとされる |
基 礎 背 面
基礎背面のみ、側面は無地
隅飾り月輪内梵字は、一方二面に金剛界大日の種字「バン」を刻む | 隅飾り月輪内梵字は、三方六面に地蔵菩薩の種字「カ」を刻む |
相輪は下から伏鉢・請花・九輪で、九輪の七輪を残し上部を欠失する。宝篋印塔は、切石で造った二段の基壇上に据えられている |
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*JR東海道本線 近江八幡駅前から、近江鉄道バス 村田製作所行きに乗車「鏡バス停」下車、西南方向へ徒歩4分。またはJR「篠原駅」下車、徒歩 約40分。
(撮影:平成21年11月16日)