多門院(たもんいん)宝篋印塔(二基)

 多門院(たもんいん)(滋賀県東近江市中羽田町)

  多門院(たもんいん)宝篋印塔 西塔

多門院(たもんいん)宝篋印塔 西塔 (鎌倉時代後期 、花崗岩、高さ 188Cm)

塔身正面、月輪を陰刻し内に阿弥陀の種子「キリーク」を薬研彫りする
石塔は、石段を登りきった本堂の手前、向かって左側に立っている 塔身左面、月輪を陰刻し内に宝生如来の種子「タラーク」を薬研彫りする

鎌倉時代後期のほぼ完存する宝篋印塔

笠の段形は下に薄く二段、上六段、隅飾は二弧輪郭付で内は無地

塔身背面、変則的で金剛界大日の種子「バン」を薬研彫りする
塔身右面、月輪内に阿閦如来の種子「ウーン」を薬研彫りする 相輪は三輪目で折損し、修理が施されている

通常の金剛界四仏の種子の配列は、「タラーク」のところが「アク:不空成就」で「バン」のところが「ウーン」、「ウーン」のところが「タラーク」となる

基礎は壇上積式で、上部は二段、側面は四面とも格狭間内に開蓮華を陽刻する

  多門院(たもんいん)宝篋印塔 東塔

多門院(たもんいん)宝篋印塔 東塔 (鎌倉時代後期、花崗岩、高さ 155Cm)

塔身正面、金剛界四仏の種子を薬研彫りする
二基並んで立っている向かって左側の宝篋印塔 塔身左面、金剛界四仏の種子を薬研彫りする(キリーク:阿弥陀)

鎌倉時代後期のほぼ完存する宝篋印塔

笠の段形は、下が薄く二段、上六段、隅飾は二弧輪郭付で内は無地

塔身背面、金剛界四仏の種子を薬研彫りする(アク:不空成就)
塔身右面、金剛界四仏の種子を薬研彫りする(ウーン:不空成就) 相輪は、八輪の上部で折損し修理が施されている

基礎は壇上積式、上部は複弁の反花、側面三方は格狭間をつくり内に開蓮華を陽刻する。残る一面は格狭間のみ

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多門院(たもんいん) 本堂

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*近江鉄道 八日市駅前より、コミュニティバス(ちょこっとバス)羽田蒲生線に乗車、「中羽田バス停」下車。

(撮影:平成21年4月18日)