弘誓寺(ぐぜいじ)宝篋印塔

 弘誓寺(ぐぜいじ)(滋賀県東近江市建部下野町282)

  2メートルを超す大型宝篋印塔で、作品数の少ない室町時代中期 永正十四年(1517)の在銘作品。

弘誓寺(ぐぜいじ) 宝篋印塔(室町時代中期 永正十四年 1517年、花崗岩、高さ 約202Cm)

塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(正面、キリーク:阿弥陀如来)
宝篋印塔は、本堂に向かって右手の墓地、切石の基壇上に立っている 塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(北面、アク:不空成就如来)

笠の段型は、下二段、上六段、隅飾は二弧輪郭付でやや外傾し室町時代風

塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(東面、ウーン:阿閦如来)
塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(南面、タラーク:宝生如来) 金剛界四仏の種子は、浅く刻まれ、摩耗が見られて弱々しい

基  礎

上端は複弁反花、側面四面は輪郭を巻き内に格狭間格狭間をつくる。正面のみ格狭間内に宝瓶三茎蓮を浮彫にする

正面の束 両側に刻銘があり「永正十四年(1517)の作品と知れる

相輪は、下から伏鉢・複弁請花・九輪・単弁請花・宝珠で完存する。2mを超す大型宝篋印塔で、作品数の少ない室町中期の在銘作品

墓地西端の宝篋印塔

塔身は金剛界四仏の種子、基礎は壇上積式で四面とも、格狭間内に宝瓶を刻まない三茎蓮を陽刻する

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弘誓寺(ぐぜいじ)

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*近江鉄道本線「河辺の森駅」下車、東方向へ徒歩 5分。

(撮影:平成22年11月5日)