比叡山香炉岡 弥勒石仏

 比叡山香炉岡 弥勒石仏(滋賀県大津市坂本本町比叡山西塔)

比叡山香炉岡 弥勒石仏(市指定文化財、平安時代後期、花崗岩、高さ 204Cm)

仏身と光背は一石で、首の辺りは彫りぬいてある
比叡山で唯一の古石仏。叡山系石仏の源流と見られ重要な位置にある 顔は満月相、肉髻は高く耳は大きい。風化しているが整った顔立ちをしている

石像は、右手を伏せて膝上に、左手の掌を上にして膝上に置く

この手の印相から釈迦または弥勒如来とみられ、古文献が弥勒としていることから弥勒として定着している

光背に月輪を陰刻し、月輪内に梵字を陽刻する
光背に刻まれた梵字 光背は二重円光背。衣文は流麗で木彫風に薄く表現される

光背の背面は、月輪の輪郭内に釈迦三尊の梵字を大きく陽刻する。下方には経巻を納めたと思われる彫り込みがある

横笛、枇杷を演奏する彫刻面
相輪塔(重文、明治二十八年改鋳、青銅製、高さ10.7m) 笙(しょう)、太鼓、縦笛を演奏する彫刻面

相輪塔は、下部の柱上に仏像の台座様の花弁をつけ、その上に音楽を奏でる彫刻があり請花、九輪、花輪、宝珠へと続く

延暦寺天法輪堂(重要文化財、桃山時代 貞和三年 1347年、入母屋造、とち葺形銅板葺)

西塔の中心をなす大堂で、本尊に釈迦如来を祀ることから釈迦堂と呼ばれ親しまれている

信長の叡山焼討ち後、秀吉の命により文禄四年(1596)に園城寺弥勒堂(金堂)が移されたもので延暦寺では最古の建造物

 西教寺 来迎阿弥陀二十五菩薩石仏                      石仏と石塔-目次!

延暦寺根本中堂(国宝、江戸時代 寛永十九年 1642年再建)

延暦七年(788)伝教大師最澄が鎮護国家の道場として建立されたのが根本中堂の始まりで比叡山の総本山になる。徳川家光により再建された

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*JR比叡山坂本駅、京阪電車坂本駅下車、徒歩または江若バスにて坂本ケーブルへ、ケーブル延暦寺下車 徒歩約30分で石仏

(撮影:平成19年8月18日)