蓮華寺(れんげじ)胎蔵界大日種子板碑

 蓮華寺(れんげじ)(埼玉県比企郡吉見町中新井885)

   胎蔵界大日如来の種子「アーンク」を主尊とする板碑で、南北朝時代 観応元年(1350)の銘がある。

蓮華寺 胎蔵界大日種子板碑 (南北朝時代前期 観応元年 1350年、緑泥片岩、高さ 158Cm 下幅 39Cm)

蓮華寺入口、道路脇に立つ。身部は、胎蔵界大日の種子「アーンク」(五点具足)を薬研彫し、下方に光明真言と造立者・紀年銘を刻む。

板碑 頭部

頭部山形、下に二段の切込、額部は薄く突出する。身部の輪郭はない。

身部上方、胎蔵界大日(五点具足)の種子「アーンク」 身部下方、左右に「光明真言」、中央に紀年銘と造立者名を刻む

刻銘:「観応元年(1350)、庚寅、七月廿三日、希順、禅門」

光明真言:「オン、ア、ボ、ギャ、ベイ、ロ、シャ、ナ、マ、カー、ボ、ダラ」 「マ、ニ、ハン、ドマ、ジンバ、ラ、ハラ、バ、リタ、ヤ、ウーン」

板碑 下方

胎蔵界大日如来の種子を主尊とする板碑は珍しく貴重。 刻銘:「観応元年(1350)

隣接する東松山市には、同じ胎蔵界大日の種子を主尊とする阿弥陀堂墓地 胎蔵界大日種子板碑青鳥城跡 胎蔵界大日種子板碑がある。

 おねんぼう様(阿弥陀種子・図像複合板碑))                     石仏と石塔-目次!

蓮華寺(れんげじ)本堂 (真言宗智山派)

 板碑(いたび)

*東武東上線 東松山駅東口から川越駅行きバス、またはJR高崎線 鴻巣駅前から東松山駅行きバスに乗車、「比企吉見農協前バス停」下車、北方向へ 約1.6Km。

(撮影:平成24年11月11日)