仏蔵院(ぶつぞういん)(埼玉県所沢市山口1119)
鎌倉時代中期の特長を備えた所沢市内 最大の板碑で、文永三年(1266)の紀年銘がある。
仏蔵院阿弥陀三尊種子板碑(鎌倉時代中期 文永三年 1266年、緑泥片岩、高さ 160Cm 下幅 56Cm)
本堂裏手の墓地 中腹、覆屋内に五輪塔と共に安置されている。身部上方は阿弥陀三尊の種子、下方は「文永三年(1266)」の紀年銘を刻む。 |
板碑 頭部
頭部は低い山形、下に二段の切込、身部の輪郭はない。
身部、「阿弥陀三尊」の種子を薬研彫する。 | 刻銘:「文永三年(1266)十二月十五日」 |
阿弥陀三尊種子は、上方に阿弥陀如来の種子「キリーク」、向って右下 に観音菩薩の種子「サ」、左に勢至菩薩の種子「サク」を刻む。
三尊とも蓮華座・月輪は刻まない。
身部下方の刻銘
刻銘は、中央に「文永三年(1305)十二月十五日」と刻む。
重量感があり、鎌倉時代中期 板碑の特長を備えている。 | 仏蔵院五輪塔(鎌倉時代風、凝灰岩) |
板碑・五輪塔 収納覆屋
仏蔵院(ぶつぞういん)本堂
狭山湖(山口貯水池)の建設により、水没前に移転した旧名 勝楽寺で、仏蔵院と名を変え現在地にある。
仏蔵院(ぶつぞういん)(真言宗 豊山派)
*西武 狭山線 、「下山口駅」下車、北方向へ徒歩 約6分。
(撮影:平成25年3月6日)