向徳寺(こうとくじ)貞和二年銘 名号板碑

 向徳寺(こうとくじ)(埼玉県比企郡嵐山町大蔵 635)

   六字名号を刻んだ慈阿上人の逆修板碑で、南北朝時代前期 貞和二年(1346)の紀年銘がある。

向徳寺 六字名号板碑(町指定文化財、南北朝時代前期 貞和二年 1346年、緑泥片岩、高さ 110Cm 下幅 34Cm)

板碑群、後から二列目左方の板碑。身部は中央に、「南無阿弥陀佛」の六字名号を蓮華座上に、下方左右に紀年銘と造立者名を刻む。

板碑 頭部

頭部山形、下に二段の切込、額部はなく、身部に一重線の輪郭を巻く。

身部は、蓮華座上に「南無阿弥陀佛」、下部左右に「貞和貳年(1346)、十一月十八日」「慈阿上人逆修敬白」と刻む

左後方に立つ暦応二年(1339)銘名号板碑から七年後に造立された阿号を持つ慈阿上人の逆修板碑で、密教性を脱した浄土教系の板碑になっている。

身部、下方左右の刻銘

刻銘:「貞和貳年(1346)、十一月十八日」「慈阿上人逆修敬白」

向徳寺(こうとくじ) 板碑群

 向徳寺(こうとくじ)正応六年銘 阿弥陀三尊種子板碑             石仏と石塔-目次!

向徳寺 板碑群 配置図 (現地説明板)

後ろから二列目、向って左より二基目が貞和二年(1346)銘 名号板碑。

 板碑(いたび)

*東武東上線 「武蔵嵐山駅」下車、南方向へ徒歩 約25分。

(撮影:平成24年11月10日)