向徳寺(こうとくじ)(埼玉県比企郡嵐山町大蔵 635)
「南無阿弥陀仏」の六字名号に光明真言を刻んだ板碑で、南北朝時代前期 暦応二年(1339)の紀年銘がある。
向徳寺 六字名号板碑(町指定文化財、南北朝時代前期 暦応二年 1339年、緑泥片岩、高さ 131Cm 下幅 36Cm)
板碑群後方、向って左端の板碑。身部は、中央に「南無阿弥陀佛」の六字名号を蓮華座上に、左右に光明真言を梵字で刻む。 |
板碑 頭部
頭部山形、下に二段の切込、額部は薄く突出する。身部は、一重線の輪郭を巻く。
板碑、身部 | 弥陀佛の左右に「暦応二年(1339)、二月日」と刻む |
身部は、蓮華座上に「南無阿弥陀仏」の六字名号、左右に「光明真言」、下部左右に「暦應二年(1339)、二月日」の紀年銘を刻む。
光明真言:「オン、ア、ボ、ギャ、ベイ、ロ、シャ、ナ、マ、カー、ボ、ダラ」、「マ、ニ、ハン、ドマ、ジンバ、ラ、ハラ、バ、リタ、ヤ、ウーン」
本板碑は、「南無阿弥陀仏」の六字名号に光明真言が刻まれ、密教の影響が形としてまだ残っている。
向徳寺(こうとくじ) 板碑群
向徳寺(こうとくじ)貞和二年銘 名号板碑 石仏と石塔-目次!
向徳寺 板碑群 配置図 (現地説明板)
覆堂の中に十九基の板碑が納められている。
*東武東上線 「武蔵嵐山駅」下車、南方向へ徒歩 約25分。
(撮影:平成24年11月10日)