法願寺跡(高木地蔵堂)(埼玉県さいたま市西区大字高木446)
法願寺跡には南北朝時代を中心に鎌倉後期~室町中期の板碑が計二十基立っている。その板碑群中、最も大きい板碑で、貞和五年(1349)の紀年銘がある。
法願寺阿弥陀三尊種子板碑(市指定文化財、南北朝時代前期 貞和五年 1349年、緑泥片岩、高さ 162Cm 下幅 44Cm) |
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墓地入口付近に立つ法願寺板碑群中、最大の板碑。身部上方に阿弥陀三尊の種子、下方中央に「貞和五年(1349)」の紀年銘を刻む。 |
板碑 頭部
頭部 山形、下に二段の切込、身部は二重線の輪郭を巻く。
身部上方、阿弥陀三尊の種子 | 身部、下方 |
阿弥陀三尊種子は、上方に阿弥陀如来の種子「キリーク」、向って右下 に観音菩薩の種子「サ」、左に勢至菩薩の種子「サク」を刻む。
三尊とも月輪はなく、蓮華座上に刻まれている。
身部下方は、中央に「貞和五年(1349)、己丑、十月廿四日」と刻む。
身部、下方
中央に「貞和五年(1349)、己丑、十月廿四日」の刻銘。
刻銘:「貞和五年(1349)、己丑、十月廿四日」 | 板碑は、典型的な南北朝時代の形状。 |
ここは、中世に本願寺(ほんがんじ)が所在し、近世に法願寺となり、村名も法願寺村となった。(現地説明板)
法願寺(ほうがんじ)板碑群(市指定文化財)
南北朝時代の板碑を中心に鎌倉時代後期~室町時代中期の板碑が二十基立っている。
*JR川越線「西大宮駅」下車、北西方向へ徒歩 約14分。
(撮影:平成25年3月8日)