瑞林寺(ずいりんじ)文永八年銘 断碑

 瑞林寺(ずいりんじ)(埼玉県熊谷市妻沼2485)

   大きな板碑であるが、蓮華座の下部を二基残して、上部を欠失する。おそらく三尊種子を刻んでいただろう。鎌倉時代中期 文永八年(1271)の銘がある。

瑞林寺 文永八年銘断碑 (鎌倉時代中期 文永八年 1271年、緑泥片岩、地上高 134Cm 下幅 53Cm)

本堂に向かって左手側奥、墓地入口の覆屋の中に安置されている。上方を欠失し、蓮華座の下に涅槃経の偈、願文、紀年銘を刻む

断碑 上部の偈(げ)

涅槃経の偈(げ):「諸行無常(しょぎょうむじょう)」「是生滅法(ぜしょうめっぽう)」「生滅々已(しょうめつめつい)」「寂滅為楽(じゃくめついらく)

(諸行は無常である。これ生滅の法である。生滅を滅しおわりて、生も滅もない寂滅を楽しみとする。)

偈の下中央に「文永八年(1271)辛未八月八日、諸孝子、敬白」、左右に「右志者奉為悲母幽霊十三年」「出離生死往生極楽也」と刻む

亡き母の十三回忌供養の為、鎌倉時代中期 文永八年(1271)八月八日に子供達が造立した。

覆屋に安置されている石造遺品

境内・地区内に散在していたものを昭和44年(1969)に合祀した

 瑞林寺(ずいりんじ)阿弥陀一尊種子板碑                    石仏と石塔-目次!

瑞林寺(ずいりんじ)本堂 (曹洞宗)

 板碑(いたび)

*JR熊谷駅前から朝日バス太田駅行きに乗車、「東岡バス停」下車 南方向へ徒歩 約2分。

(撮影:平成22年11月20日)