歓喜院(かんぎいん)善光寺三尊板碑

 歓喜院(かんぎいん)(埼玉県熊谷市妻沼1627)

   表面に善光寺阿弥陀三尊を刻んだ板碑で、背面にも釈迦三尊の種子を刻んでいる。

歓喜寺(かんぎいん)善光寺三尊板碑 (県指定文化財、鎌倉時代、緑泥片岩、地上高 178Cm 幅 59Cm)

板碑は、歓喜院本坊 門前北側に立っている。身部表面を舟形に彫り沈め、一光三尊の善光寺阿弥陀三尊立像を半肉彫りする

板碑 上部

頂部は水平で、郭線はなく、上部に天蓋を刻む

最下に三区格狭間入りの台座をつくり、その上に蓮華座上に立つ阿弥陀三尊像、背後に七体の化仏を刻み、光背は三尊すべてを覆う

善光寺三尊を刻んだ板碑は、全国的にも数少ないが、妻沼地区に三基もの善光寺三尊板碑があり、その内の一基。徳島県 神光寺に優れた善光寺三尊板碑がある。

中尊 上半部

阿弥陀の頭光より枝出する七箇の蓮台上に化仏が刻まれる

  善光寺三尊板碑 背面

背面は、上方に釈迦如来の種子「バク」、向かって右下に普賢菩薩の種子「アン」、左下に文殊菩薩の種子「マン」を刻み、釈迦三尊とする

板碑は、以前 妻沼小学校の敷地内にあり、昭和三十年(1955)十二月に校舎増築のため、現在地に移された。通称、「ひら仏」と呼ばれている。

歓喜院 本坊

板碑は、本坊 門前の右側(北側)に立っている

 小林家(こばやしけ)阿弥陀一尊種子板碑                       石仏と石塔-目次!

聖天山 貴惣門(重要文化財、江戸時代後期 嘉永四年 1851年、総欅造)

側面に破風を三つ重ねた形式で、非常に珍しい形をしている。妻沼聖天堂の正門として建造された

 板碑(いたび)

*JR熊谷駅前から朝日バス太田駅行き、または妻沼聖天前行きに乗車、「聖天前バス停」下車 西南方向へ徒歩 約5分。

(撮影:平成22年11月20日)