長福寺(ちょうふくじ)(埼玉県さいたま市北区別所町98-6)
阿弥陀如来の種子「キリーク」を主尊とする板碑で、長福寺板碑群中 最も古い弘長二年(1262)の紀年銘がある。
長福寺 阿弥陀種子板碑(中央)(市指定文化財、鎌倉時代中期 弘長二年 1262年、緑泥片岩、高さ 95Cm 下幅 32Cm)
板碑群後列、向って左から二基目。身部は、上方に阿弥陀如来の種子を蓮座上に、下方に「弘長二年(1262)」の紀年銘を刻む。 |
板碑 頭部
頭部は低い 山形で、頂部を欠損する。下に二条線、身部の輪郭はない。
蓮座上に阿弥陀如来の種子「キリーク」を」刻む。 | 身部、下方の刻銘 |
刻銘は、中央に「弘長二年(1262)、壬戌、十一月 日」を刻む。
身部 下方
シンプルに、紀年銘だけが刻まれている。
長福寺(ちょうふくじ)(埼玉県さいたま市北区別所町98-6)
阿弥陀如来の種子「キリーク」を主尊とする板碑で、鎌倉時代後期 正中三年(1326)の紀年銘がある。
長福寺 阿弥陀種子板碑(中央)(市指定文化財、鎌倉時代後期 正中三年 1326年、緑泥片岩、高さ 77Cm 下幅 30Cm)
板碑群後列、向って左端に立つ。身部は、上方に阿弥陀如来の種子「キリーク」を蓮座上に、下方に「正中三年(1326)」の紀年銘を刻む。 |
板碑 頭部
頭部山形の右側を損傷。下に二条線、身部は一重線の輪郭を巻く。
蓮座上に阿弥陀如来の種子「キリーク」を」刻む。 | 刻銘:「正中三年(1326)七月」 |
身部 下方
刻銘は、中央に「正中三年(1326)七月 日」を刻む。
長福寺(ちょうふくじ)板碑群
長福寺は真言宗智山派の寺院で、平安時代前期 弘仁三年(812)の開創とされている。
板碑は、長福寺と南に位置する阿弥陀堂で発見され、その数192基。阿弥陀堂は、武蔵七党 猪俣党の庶流 岡部忠澄(六弥太)の建立と伝える。
境内には十三基の板碑が覆屋内に立ち、最古が弘長元年(1262)、最新が天文二十年(1551)で、実に290年もの期間に亘っている。
*JR高崎線 宮原駅西口から東武バスウェスト 「別所団地・しらかば通り」行きに乗車、「しらかば通りバス停」下車、北方向へ約300m。
(撮影:平成25年3月10日)