西円寺(さいえんじ)(埼玉県加須市下崎1754)
三弁宝珠で荘厳した阿弥陀種子を刻んだ板碑で、鎌倉時代後期 延慶四年(1311)の紀年銘がある。
西円寺(さいえんじ) 阿弥陀一尊種子板碑 (鎌倉時代後期 延慶四年 1311年、緑泥片岩、高さ 151Cm 幅 47Cm)
本堂に向かって左手、横に立つ。塔身は、上方に阿弥陀種子を蓮華座上に、下方は紀年銘と「法華経 如来神力品」に出る偈を刻む。 |
板碑 頭部
頭部山形、下に二段の切込、身部は二重線の輪郭を巻く。
三弁宝珠で荘厳された阿弥陀如来の種子「キリーク」 | 身部、下方の刻銘 |
身部下方の刻銘は中央に「延慶四年(1311)、辛亥、二月十六日」、左右に各一行「法華経 如来神力品」に出る偈(げ)を刻む。
板碑下方の刻銘、左右に各一行「法華経 如来神力品」に出る偈(げ)
偈(げ):「於我滅度後(おがめつどご)、応受持斯経(おうじゅじしきょう)」「是人於佛道(ぜにんおぶつどう)、決定無有疑(けつじょうむうぎ)」
[ 我が(釈迦)滅度(命終)の後に於いて、まさにこの経を受持すべし、この人仏道において、決定して疑いあることなし。 ]
刻銘:「延慶四年(1311)、辛亥」 | 板碑、側面 |
西円寺 阿弥陀一尊種子板碑 (鎌倉時代後期 延慶四年 1311年)
板碑は、かなり傾いている。
西円寺(さいえんじ) 本堂
*東武伊勢崎線 加須(かぞ)駅前から朝日バス 鴻巣駅・免許センター行きバスに乗車、「下崎バス停」下車 、西北方向へ 約1.2Km。
(撮影:平成25年3月7日)