徳性寺(とくしょうじ)阿弥陀種子板碑

 徳性寺(とくしょうじ)(埼玉県ふじみ野市大井954-1)

   天蓋(てんがい)の下、阿弥陀種子を刻んだ板碑で、二度目の元寇の年 弘安四年(1281)の紀年銘がある。

徳性寺阿弥陀 種子板碑(市指定文化財、鎌倉時代中期 弘安四年 1281年、緑泥片岩、高さ 117Cm 下幅 31Cm)

門内左手、小板碑群と立つ。身部は天蓋の下、阿弥陀種子「キリーク」を蓮華座上に、下方は「弘安四年(1281)の紀年銘を刻む。

鎌倉街道と伝える古道に面した「坂上(さかうえ)の石塔畑(せきとうばた)」と呼ばれる場所から出土し、徳性寺境内に移されたという。

板碑 頭部

山形は頂部を欠損する。下に二条線、身部の輪郭はない。

天蓋の下、蓮華座上に刻まれた阿弥陀の種子「キリーク」 身部下方、紀年銘のみを刻む。

身部下方の刻銘:「弘安四年(1281)十一月日 」

弘安四年(1281)は二度目の元寇の年で、板碑は「弘安の役の士を祀りしもの」との伝承があるという。

刻銘:「弘安四年(1281)十一月日」 鎌倉時代中期 弘安四年(1281)在銘の貴重な板碑

徳性寺(とくしょうじ)小板碑群

板碑群は、大多数が南北朝から室町時代前期にかけてのもの。

徳性寺(とくしょうじ)本堂 (昭和四十八年 1973年 再建)

 慈光院跡(じこういんあと)阿弥陀種子板碑                      石仏と石塔-目次!

徳性寺(とくしょうじ) (天台宗)

徳性寺は、室町時代に秀山律師により開かれたという。

 板碑(いたび)

*東武東上線 ふじみ野駅西口から東武バス 大井循環または上福岡駅東口行きに乗車、「上苗間(かみなえま)バス停」下車 南方向へ徒歩 約9分。ふじみ野駅からだと徒歩 約24分。

(撮影:平成25年3月5日)