大霊神社(たいれいじんじゃ)題目板碑(埼玉県秩父郡東秩父村御堂1533)
大霊神社境内に立つ五基の題目板碑の内、最も古いもので室町時代後期 大永八年(1528)の紀年銘がある。
大霊神社 題目板碑(村指定文化財、室町時代後期 大永八年 1528年、緑泥片岩、高さ 193Cm 下幅 55Cm)
大霊神社境内、県道に向って立つ題目板碑 五基の内、右端の板碑。題目の下に「奉読誦一乗妙典千部供養」と刻まれている。 |
板碑 頭部
頭部山形、下に二条線、身部は一重の輪郭を巻く。輪郭内最上部は、左右に日・月を刻む。
身部、上方の刻銘 | 身部、下方の刻銘 |
身部上方は、中央に「南無妙法蓮華経」、左右に「南無多寶如来」、「南無釈迦牟尼佛」を蓮華座上に刻み主題両尊(題目三尊)とする。
身部中央は、「奉読誦一乗妙典千部供養」、左右に「南無末法大導師日蓮大聖人」、「南無日朗聖人代々聖人等」と刻む。
また、身部下方、中央は「願主、日定、日恵」、左右に「大永八年(1528)大歳、戊子、七月日」、「浄蓮寺宗徒中檀那、敬白」と刻む。
日定と日恵が願主となり、法華経一千部を唱えた記念に建立されている。松山城主 上田氏の菩提寺 浄蓮寺衆徒の名もみえる。
刻銘:「奉読誦一乗妙典千部供養」 | 刻銘:「大永八年(1528)大歳、戊子、七月日」 |
身部、下方
中央の最下に「願主、日定、日恵」、右に「大永八年(1528)大歳、戊子、七月日」、左に、「浄蓮寺宗徒中檀那、敬白」の刻銘。
五基並んで立つ板碑の内、年号が最も古い。 | 板碑、背面 |
大霊神社(たいれいじんじゃ)千部供養 板碑群
向って右端に立つ板碑が、大永八年(1528)銘 題目板碑
大霊神社 (たいれいじんじゃ)
大霊神社は、日露戦争、支那事変、大東亜戦争での旧大河原村戦没者 114柱を奉る神社で、昭和27年(1952)に建立された。
*東武東上線 JR八高線 小川町駅前からイーグルバス 白石車庫前行きに乗車、「御堂バス停」下車、東方向へ徒歩 約4分。
(撮影:平成24年11月12日)