妙昌寺(みょうしょうじ)(埼玉県東松山市神戸1121)
日蓮の六十五年忌に日願が二十六人の結衆と共に造立した板碑。刻銘の十月十三日は、日蓮の命日。
妙昌寺(みょうしょうじ)日蓮供養 題目板碑(前列 中央)
(県指定文化財、南北朝時代前期 貞和二年 1346年、緑泥片岩、地上高 159Cm 下幅 40Cm)
題目の左右に釈迦・多宝の二仏を添え、脇侍とした題目三尊式の板碑で、下方に法華経方便品の偈と日蓮六十五年忌の銘文を刻む |
板碑 上部
頭部は尖った山形、その下に二段の切込をつくり、身部に一重の輪郭を巻く
身部中央に大きく、「南無妙法蓮華経」の題目、右に「南無多宝如来」、左に「南無釈迦牟尼仏」を蓮華座上に刻む |
板碑、法華経方便品の偈(げ)
偈(げ):「十方仏土中(じっぽうぶつどちゅう)、唯有一乗法(ゆいういちじょうほう)」「無二亦無三(むにやくむさん)、除仏方便説(じょぶつほうべんぜつ)」
(十方仏土のなかには、ただ一乗の法のみあり、二も無くまた三もなし、仏の方便の説を除く)
板碑、下方の銘文
中央に「貞和二年(1346)丙戌十月十三日」、偈文の下 左右に「右志者為日蓮大聖人六十五年忌」、「辰相当僧日願、一結衆廿六人敬白」
中央 銘文:「貞和二年(1346)丙戌十月十三日」 | 刻銘にある「十月十三日」は、日蓮の命日にあたる |
妙昌寺 祖師堂
板碑は、祖師堂に向かって右側奥に安置されている
*東武東上線 「つきのわ駅」下車、南方向へ 約2.8Km。
(撮影:平成22年11月19日)