妙昌寺(みょうしょうじ)(埼玉県東松山市神戸1121)
室町時代 大永五年(1525)の造立になる十界曼荼羅板碑で、二分断のものが修復されている。
妙昌寺(みょうしょうじ)題目曼荼羅板碑(室町時代 大永五年 1525年、緑泥片岩、地上高 約120Cm 幅 44Cm) |
中央にひげ文字で題目、その左右に釈迦・多宝の脇侍、上下四方は四天王で固め、中央左右に不動・愛染の種子を配す。さらに、大日天王・大月天王、
鬼子母神・十羅刹女を加え、その下に「南無日蓮大聖人」を中心として左右に「是人於仏道」「決定無有疑」の偈、左端に「大永五年(1525)乙酉十月一日」と刻む
板碑 上部
頭部は山形、その下に二条線、身部には一重の輪郭を巻く
題目の両脇に「南無多宝如来」・「南無釈迦牟尼仏」の脇侍 | 左右に、「鬼子母神」・「十羅刹女」、「大日天王」・「大月天王」 | |
上部両端に「大持国天」・「大毘沙門天」の四天王を配す | 右端に不動明王の種子「カン」、左端に愛染明王の種子「ウーン」 |
不動種子の下に「阿修羅王」、愛染種子の下に「大竜王等」、その下の左端に「大永五年(1525)乙酉十月一日」の紀年銘を刻む
板碑、下部
中央に「南無日蓮大聖人」、 左右に「是人於仏道」「決定無有疑」、両端に「大広目天」・「大増長天」の四天王を配する
左右の「是人於仏道(ぜにんおぶつどう)決定無有疑(けつじょうむうぎ)」は、法華経 如来神力品を出典とする偈(げ)の一部で、意味は
〈この人仏道(成仏)において決定して、疑あることなし〉
妙昌寺(みょうしょうじ)板碑群
中央の板碑に向かって、中列左側の題目板碑 | 天文二十四年(1555)銘題目板碑(室町時代後期) |
計四基の板碑は、表面の磨滅があり肉眼では、判読不明。前出の題目板碑も大体において彫りが浅い。
永禄十二年(1569)銘題目板碑(室町時代末期) | 後列左端の題目板碑 |
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妙昌寺(みょうしょうじ)板碑群
*東武東上線 「つきのわ駅」下車、南方向へ 約2.8Km。
(撮影:平成22年11月19日)