妙昌寺(みょうしょうじ)(埼玉県東松山市神戸1121)
題目三尊式の板碑で、法華経読誦達成を記念する室町時代後期 天文二十四年(1555)銘の板碑
題目の左右に釈迦・多宝の二仏を添え、脇侍とした題目三尊式の板碑で、上方に日月、下方に法華経読誦達成を記念する旨を刻む |
妙昌寺(みょうしょうじ)天文二十四年銘 題目板碑(室町時代後期 天文二十四年 1555年、緑泥片岩、地上高 約140Cm 下幅 53Cm)
板碑 上部
頭部 山形、その下に二条線、身部には一重の輪郭を巻く
身部上方の左右端に日・月、中央に「南無妙法蓮華経」の題目、左右に「南無多宝如来」、「南無釈迦牟尼仏」を蓮華座上に刻む |
下方左右に「南無日蓮大聖人」、「南無日頂代々上・・・・」を刻む
板碑、下方の刻銘
中央に「奉読誦大乗妙典一千部成就」、向かって左端に「天文二十二二(四)年乙卯二月日 時正」
その他、多数の人名が刻まれている
左端刻銘:「天文二十二二(四)年乙卯二月日 時正」 | 中央の刻銘:「奉読誦大乗妙典一千部成就」 |
題目の左右に釈迦・多宝の二仏を添えた題目三尊式の板碑で、二基とも同形式、同年銘を持つ。ただ、刻まれている法華経の偈(げ)が異なっている。
題目板碑(永正十四年 1517年、高さ 115Cm 下幅40Cm) | 題目板碑(永正十四年 1517年、高さ 115Cm 下幅39Cm) | |
身部上方、中央に題目、左右に釈迦・多宝を蓮華座上に刻む | 身部上方、中央に題目、左右に釈迦・多宝を蓮華座上に刻む | |
中央、題目下に「南無日蓮大聖人」を蓮華座上に刻む | 中央、題目下に「南無日蓮大聖人」を蓮華座上に刻む | |
中ほど、左右に「法華経 如来神力品」の偈を刻む(記、下・上) | 身部中、左右に「法華経 如来寿量品」の偈を刻む(記、下・下) | |
身部下方、左右に「妙蔵口口位」 「永正十四年丁丑二月時正」 | 身部下方、左右に「妙幸聖霊位」 「永正十四年丁丑二月時正」 |
上、左側(法華経 如来神力品)の偈:「於我滅度後(おがめつどご)応受持斯経(おうじゅじしきょう)」「是人於仏道(ぜにんおぶつどう)決定無有疑(けつじょうむうぎ)」
[ 我が(釈迦)滅度(命終)の後に於いて、まさにこの経を受持すべし、この人仏道(成仏)において決定して、疑あることなし ]
上、右(同経 如来寿量品)の偈:「毎自作是念(まいじさぜねん)以何令衆生(いがりょうしゅじょう)」「得入無上道(とくにゅうむじょうどう)速成就仏身(そくじょうじゅぶっしん)」
[ 常に自らこの念をなす、何をもってか衆生をして無上道に入り、速やかに仏心を成就することを得しめんと ]
妙昌寺(みょうしょうじ)大永五年銘 題目板碑 石仏と石塔-目次!
妙昌寺(みょうしょうじ)板碑群
中央の板碑に向かって、後列左側が天文二十四年銘題目板碑、前列左端が永正十四年銘題目板碑
*東武東上線 「つきのわ駅」下車、南方向へ 約2.8Km。
(撮影:平成22年11月19日)