香林寺(こうりんじ)阿弥陀種子板碑

 香林寺(こうりんじ)(埼玉県東松山市宮鼻144)

   逆修供養の為 造立された板碑で、阿弥陀の種子「キリーク」を主尊とする。南北朝初期 建武五年(1338)の刻銘がある。

香林寺阿弥陀種子板碑(南北朝時代初期 建武五年 1338年、緑泥片岩、地上高 107Cm 下幅 29Cm)

四基の内、左端の板碑。身部は、上方に阿弥陀如来の種子「キリーク」を蓮華座上月輪内に、下方に光明真言・造立者名・紀年銘を刻む。

板碑 頭部

頭部 山形、下に二段の切込をつくり、塔身に一重線の輪郭を刻む。

身部上方、蓮華座上月輪内に阿弥陀の種子「キリーク」を刻む 身部、下方の刻銘

身部下方の刻銘は、中央に「建武五年(1338)、戊刁(寅)、三月十九日」、下の左右に「沙弥光心、為逆修」、上の左右に各二行 梵字で光明真言を刻む。

光明真言 (梵字)

光明真言:「オン、ア、ボ、ギャ、ベイ、ロ」、「シャナ、マ、カーボ、ダラ」、「マ、ニ、ハンドマ、ジンバラ」、「ハラ、バ、リタ、ヤ、ウーン」

沙弥光心が生前、自身の為に死後の法要を営み(逆修)造立した。 刻銘:「建武五年(1338)、戊刁(寅)三月十九日」

 観福寺(かんぷくじ)(南河原笠塔婆) 板碑                     石仏と石塔-目次!

本堂前に並ぶ四基の板碑

 板碑(いたび)

*東武東上線 「高坂駅」下車 、東南方向へ 約1.1Km。

(撮影:平成22年11月19日、平成24年11月11日)