観福寺(かんぷくじ)(南河原石塔婆)(埼玉県行田市大字南河原1500-1)
「南河原石塔婆」の名称で国の史跡に指定されている内の一基。阿弥陀如来の種子の下に来迎阿弥陀三尊の図像が刻まれている。
阿弥陀三尊板碑(国指定史跡、鎌倉時代中期 文応二年 1261年、緑泥片岩、台上高 263Cm 幅 65Cm)
上方に大きく、阿弥陀如来の種子「キリーク」を蓮華座上に深く薬研彫りし、下方に来迎阿弥陀三尊の図像、紀年銘、人名を刻む |
観福寺境内にある収容庫内に展示する向かって左側の板碑で、鎌倉時代中期 文応二年(1261)の紀年銘がある。
板碑 頭部
頭部山形、下に二段の切込、身部は深い一重の輪郭を巻く。
蓮華座上に刻まれた、阿弥陀如来の種子「キリーク」 | 来迎阿弥陀三尊 |
阿弥陀三尊立像:中央に来迎印を結ぶ阿弥陀如来。左右に蓮座上に立つ観音・勢至の両菩薩が刻まれている。
板碑、下方の刻銘
中央に「文応二年(1261)、辛酉、貳月口日」の紀年銘が刻まれ、両側に板碑の造立にかかわった人名が刻まれている。
人名は、「弥平太幷妻女」「三郎太郎幷妻女」「新平次後家・・・」などで、夫婦で造立にかかわっている
観福寺 板碑 二基 (南河原石塔婆)(国指定史跡、鎌倉時代中期)
収容庫内の板碑二基。向かって右側は、文永二年(1265)銘で地蔵菩薩が刻まれている。
観福寺(かんぷくじ) (高野山真言宗)
*JR熊谷駅より犬塚行きバスに乗車 「河原神社バス停」下車、北へ徒歩10分。
(撮影:平成20年3月24日)