浄光寺(じょうこうじ)(埼玉県東松山市大字下青鳥126)
阿弥陀三尊を正面に刻んだ初期の板碑で、鎌倉時代中期 建長二年(1250)の紀年銘がある。
浄光寺阿弥陀三尊図像板碑(中央)(市指定文化財、鎌倉時代中期 建長二年 1250年、緑泥片岩、地上高 167Cm 下幅 60Cm)
板碑は門内参道の左手、覆屋内中央に立っている。身部中央に阿弥陀三尊立像を薄肉彫りし、下に「建長二年(1250)」の紀年銘を刻む |
板碑 上部
頭部山形で頂部を欠く、下に二条線、身部の郭線は刻まない。
身部上方に頭光、身光を彫りくぼめ、蓮華座上に立つ阿弥陀如来を薄肉彫りし、観音・勢至の両脇侍は中尊より低い位置に刻む。 |
来迎相の阿弥陀如来は、頭光から十五対の放射光が放たれ、衲衣は通肩で、衣紋の流れなど細かく表現している。
板碑 下部
中央に「建長二年(1250)庚戌三月・・・」の刻銘がある。
勢至菩薩立像(向かって左側の脇侍) | 観音菩薩立像(向かって右側の脇侍) |
両脇侍は、蓮華座上に立ち、舟形を彫りくぼめた中に薄肉に刻まれている。観音菩薩は胸前で蓮台を持ち、勢至菩薩は合掌する。
刻銘:「建長二年(1250)庚戌三月」 | 板碑 背面(覆屋内に納められる前に撮った写真) |
板碑は、新造の覆屋内に納められている
浄光寺(じょうこうじ)胎蔵界大日三尊 種子板碑 石仏と石塔-目次!
浄光寺(じょうこうじ)(天台宗)
*東武東上線 「東松山駅」下車、南西方向へ 約1.7Km。平成24年11月11日に最訪時、門内左手に覆屋が新築されていて、その中に板碑が集めて置かれていた。
(撮影:平成22年11月19日、平成24年11月11日)