室生寺(むろうじ)五輪塔

 室生寺(むろうじ)(奈良県宇陀市室生区室生78)

  室生寺は、女人高野で知られる真言宗室生寺派の大本山。日本有数の宗教美術の宝庫

室生寺(むろうじ)五輪塔(重要文化財、鎌倉時代後期、安山岩、高さ 190Cm)

風・空輪、両輪とも美しい曲線をもち、空輪は球に近い
本堂(潅頂堂)の西側の山裾に立っている 火輪、力強い軒反(のきぞり)を示している

五輪塔は、大規模な壇上積基壇上に、切石の壇を設け、その上に複弁の反花座をおき、据えられている

水輪、上部に直径15.1Cm・深さ16.5Cmの奉籠孔がある
地輪、刻銘は入らない 水輪 奉籠孔に木造五輪塔、その中に水晶六角の小五輪塔を納めた

北畠親房の墓と伝えられ、大正五年(1916)に発掘調査をされ、五輪塔の下から骨壷が出土したが確認できなかった

大和地方の特色である美しい複弁の反花座

  室生寺七重石塔

室生寺七重石塔(平安時代後期、安山岩、高さ 270Cm)、奥の院大師堂横の岩山上に立つ。塔身は無地、一層目の屋根が古い

 石造露盤(ろばん)

奥の院大師堂頂上露盤(鎌倉時代後期、花崗岩、高さ 約100Cm)

側面に二区の格狭間をつくり、上面に円形の繰形座、その上に単弁の請花、宝珠と続く

  五輪塔(重文塔の南側)

五輪塔(南北朝時代、高さ 115Cm)、風・空輪を欠失し、小五輪塔の水輪を載せる。おむすび型の水輪が印象的

春のゴールデンウィークに咲く石楠花(しゃくなげ)の花

 室生寺(むろうじ)宝篋印塔                            石仏と石塔-目次!

室生寺五重塔(国宝、平安時代初期、桧皮葺、高さ 16.18m)

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*近鉄大阪線「室生口大野駅」より奈良交通バス 室生寺行きで終点「室生寺前バス停」下車

(撮影:平成18年9月24日、平成21年5月2日)