上宮寺(じょうぐうじ)の石造美術(2)

 上宮寺(じょうぐうじ)(奈良県高市郡明日香村大字上居587)

  宝篋印塔(書院奥庭の手前)

上宮寺(じょうぐうじ)宝篋印塔(鎌倉時代中期、花崗岩、高さ 170Cm)

書院奥庭の手前にある。塔身が「奈良県史 7 石造美術」の写真では顕教四仏だったが僧形の人物が陽刻されたものに替わっていた

笠の段形は、下二段、上七段(通常六段)、隅飾は小さく一弧で素面。他の部位に比べ大きく感じる

塔身は当初の顕教四仏ではなく、近年に取替えられたと思われる
基礎は素地、上部の段形は別石で二段 相輪は九輪の最上輪と請花が欠けた形で違和感がある

  宝篋印塔(奥庭の奥)

宝篋印塔(鎌倉時代後期、花崗岩、高さ 131Cm)

塔身は、当初の顕教四方仏ではなく、近年に取り替えられたと思われる
相輪が半ばで欠損し、塔身は無地で近年の後補と思われる 基礎上端は二段で、側面は無地

笠は、下二段、上六段、隅飾は二弧輪郭付で内は素地

 奥山久米寺(おくやまくめでら)跡十三重石塔               石仏と石塔-目次!

奥庭の一番奥に立っている 六字名号板碑(桃山時代、天正十一年 1583年、花崗岩、高さ106Cm)

*明日香循環バスで、「上居(じょうご)バス停」下車、急な坂道を北へ登る。石舞台古墳から東へ 約600m

(撮影:平成20年5月17日)