平穏 弥勒石仏(ひらお みろくせきぶつ)(長野県下高井郡山ノ内町平穏)
台座のない生けこみの石仏で、地元では弥勒仏として知られている。全国的にも貴重な平安時代後期 大治五年(1130)の紀年銘がある。
平穏(ひらお)弥勒石仏 (町指定史跡、平安時代後期 大治五年 1130年、安山岩、高さ 約180Cm)
湯田中温泉の名所 平和観音の東側の小道を登った高台、堂内に安置されている。信濃の石仏で、一番古い大治五年(1130)の在銘。 |
頭 部
お顔は満月相で、その両側に刻銘がある。
刻銘:「大治五年(1130)歳次庚戌四月十九日 口九口 供養」、「願主安応聖人 大和末光」
厚肉に刻まれたお顔は、まんまるで大きく、唇は厚く、鼻も大きい。全体に福々しい印象を与えている。 |
体 部
右手は与願印、左手は摩耗しているが触地印か?。衲衣もよく残っている。
胸部に吉祥印の卍が刻まれている。 | 刻銘:「大治五年歳次庚戌四月十九日 口九口 供養」 |
弥勒石仏の石碑
現地 説明
弥勒石仏 八角の覆堂
*長野電鉄「湯田中駅」下車、東南東方向に徒歩 約15分。
(撮影:平成27年3月25日)