万治(まんじ)の石仏 (長野県諏訪郡下諏訪町東山田)
自然石の上に仏頭をのせた阿弥陀石仏だが、「万治三年(1660)」の銘があるところから「万治の石仏」と呼ばれている。
万治(まんじ)の石仏 (町指定文化財、江戸時代前期 万治三年 1660年、高さ 約270Cm 奥行 約400Cm)
JR下諏訪駅から徒歩 約25分 諏訪大社下社春宮近くにあり、高さ2mほどの自然石の上に阿弥陀如来の仏頭をのせてある。 |
頭 部
大きな三角の鼻に大きな耳、窪んだ目に一直線に引かれた口 等 お顔の作りが特徴的。
お顔(左側面)、この角度から見れば端正な顔立ちといえる。 | 胴部の向かって左側に「刻銘」がある。 |
刻銘:「南無阿弥陀仏」、「万治三年(1660)、十一月一日」、「願主、明誉浄光、心誉慶春」
胴 部
両手は弥陀定印(上品上生印)を結ぶ。衲衣には逆マンジの文様が刻まれている。
下 部
最下部に蓮華座が線刻されている。坐像と思われるが足は見えない。
刻銘:「万治三年(1660)、十一月一日」 | 刻銘:「願主、明誉浄光、心誉慶春」 |
万治(まんじ)の石仏 側面 (町指定文化財、江戸時代前期 万治三年 1660年)
衲衣や手は、あたかも涎掛けの様に正面にのみ刻み、側面は加工されていない。
万治(まんじ)の石仏 背面 (町指定文化財、江戸時代前期 万治三年 1660年)
背面は、向かって右端にノミ痕らしきものが残り、石の上部を今の形に切ったのだろう。
現地説明板
岡本太郎 筆(揮毫)による石碑
万治(まんじ)の石仏 (町指定文化財、江戸時代前期 万治三年 1660年)
*JR中央本線「下諏訪駅」下車、北方向 に徒歩 約25分。
(撮影:平成27年3月25日)