大迫寺跡(おおさこじあと)(宮崎県日南市大字吉野方内ノ迫)
大迫寺跡石塔群で、永仁三年(1295)銘の板碑に次いで二番目に古い鎌倉時代後期 文保元年(1317)の紀年銘がある。
大迫寺跡(おおさこじあと)五輪塔 (県指定文化財、鎌倉時代後期 文保元年 1317年、凝灰岩、高さ 170Cm)
正平二十五年銘(1370)板碑の左横に立つ五輪塔。風・空輪を除く各輪に、五輪塔四方の梵字を刻んでいる。どっしりとして、美しい。 |
風・空 輪
空輪は宝珠の形。両輪とも梵字がなく、後補と思われる。
火 輪
軒は直線的で、両端でやや反らす。
水 輪
下方がややすぼむが、ほぼ球形。梵字「バン」の両側に刻銘がある。
刻銘:「文保元(1317)、丁巳」、「大通、明善(?)」
刻銘:「大通、明善(?)」 | 刻銘:「文保元(1317)、丁巳」 |
水輪の刻銘
五輪塔 地輪
低く、安定している。梵字は、「キャー」が刻まれている。
後補と思われる風・空輪は四門の梵字がない。また、地輪 正面の梵字は、削られたのか見当たらない。 |
五輪塔 四門の梵字、上(空輪)から下(地輪)へ
キャ・カ・ラ・バ・ア (東方、発心門) キャー・カー・ラー・バー・アー (南方、修行門)
ケン・カン・ラン・バン・アン (西方、菩提門) キャク・カク・ラク・バク・アク (北方、涅槃門)
大迫寺跡(おおさこじあと)明応三年銘 五輪塔 石仏と石塔-目次!
大迫寺跡(おおさこじあと)石塔群(部分)(県指定文化財、鎌倉時代後期~江戸時代)
本五輪塔は、後方 正平二十五年(1370)板碑(断碑)の向って左側に立っている。
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*JR日南線 「飫肥駅」下車、西方向へ 徒歩 約40分。駅前にレンタサイクルがある。
(撮影:平成26年 5月29日)