定善寺慶長八年銘題目板碑(北壇 南向き、東から10基目)

 定善寺(じょうぜんじ)(宮崎県日向市大字財光寺7295)

   法華経 方便品に出る偈(げ)を刻む板碑で、道覚 三十五日の追善供養のため造立された。安土桃山時代 慶長八年(1603)の紀年銘がある。

     定善寺(じょうぜんじ)題目板碑 (安土桃山時代 慶長八年 1603年、凝灰岩)      -
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北壇南向き、東から十基目(西端)。中央に七字題目、その両側上方に法華経方便品に出る偈、下方両側に紀年銘と造立趣旨を刻む。

板碑、頭部

頭部山形、下に二条の切込、額部は高く 中央に日輪を陰刻し突出する。尚、表面は引きずった様な傷がある。

板碑、身部 刻銘:慶長八年(1603)、癸卯、十月卅日」

身部の刻銘は、中央に大きく「南無妙法蓮華経」の七字題目、その両側に法華経 方便品に出る偈(げ)「若有聞法者」・

「無一不成佛」、下方両側に「為道覚卅五日追善也」、「慶長八年(1603)、癸卯、十月卅日」と刻まれている。

板碑、下部

刻銘:「為道覚卅五日追善也」、「慶長八年(1603)、癸卯、十月卅日」

道覚 三十五日の追善供養のため慶長八年十月三十日に造立された。尚、根部は、突出している。

若有聞法者 無一不成佛

法華経方便品に出る偈(げ)

偈(げ):「若有聞法者(にゃくうもんぼうしゃ)、無一不成仏(むいちふじょうぶつ)

[ 若し法を聞くことあらん者は、ひとりとして成仏せずということはない。 ]

北壇、南向き 題目板碑 十基

本題目板碑は、向って左端。

 定善寺(じょうぜんじ)元和十年銘 題目板碑                石仏と石塔-目次!

定善寺(じょうぜんじ)題目板碑群 四十基 (室町時代後期~江戸時代前期、凝灰岩)

向かって左側が北壇で背中合わせに各10基ずつ計20基、右側の南壇も背中合わせに各10基ずつ計20基の板碑が立つ。

 板碑(いたび)

*JR日豊本線 「日向市駅」から南方向へ徒歩 約15分。

(撮影:平成26年5月28日)