本善寺(ほんぜんじ)(宮崎県日向市日知屋1379-1)
法華経 従地涌出品に出る偈(げ)を刻む題目板碑で、江戸時代前期 寛永十年(1633)の紀年銘がある。
本善寺(ほんぜんじ)寛永十年銘 題目板碑 ( 江戸時代前期 寛永十年 1633年、凝灰岩 )
本板碑群の中で、幅・厚さとも一番立派。中央に七字題目、両側に 従地涌出品に出る偈、下方に造立者名と紀年銘を刻む。 |
板碑、頭部
頭部山形、下に二条の切込、額部は中央に日輪を刻み、突出する。
板碑、上方
題目の両側に法華経 従地涌出品(本門)に出る偈(げ)、「我従久遠来、教化是等衆」を刻む。
ひげ文字で大きく刻まれた題目に比べ文字が弱い。
「我従久遠来」 → | 「教化是等衆」 |
法華経 従地涌出品に出る偈
偈(げ):「我従久遠来(がじゅうくおんらい)、教化是等衆」(きょうけぜとうしゅ)」
[ われは久遠(くおん)より来(このかた)、これ等の衆を教化(きょうけ)せしなり ]
板碑、下方
刻銘は、向って右側に「本門行者日行」、左側に「寛永十秊(1633)、癸酉、四月十二日」と刻まれている。
板碑は、日号を有する本門行者 「日行」が、江戸時代前期 寛永十年(1633)四月十二日に造立した。
(本門:法華経28品のうち後半 従地涌出品から普賢菩薩勧発品の14品をいう。)
刻銘:「寛永十秊(1633)、癸酉、四月十二日」 | 刻銘:「本門行者日行」 |
板碑、根部
根部は、突出する。
題目板碑群
本板碑は、向って右から四基目(写真、左から三基目)。少し離れて、もう一基 左側に立っており、本板碑が板碑群の中央に位置する。
本善寺(ほんぜんじ) (日蓮正宗)
*JR日豊本線 「日向市駅」から南東方向へ 約2.3Km。
(撮影:平成26年5月28日)