石山観音(いしやまかんのん)・地蔵磨崖仏

 石山観音(いしやまかんのん)(三重県津市芸濃町楠原)

  丘陵に広がる安山岩の岩層に古く阿弥陀や地蔵の磨崖仏が彫られ、後世に西国三十三ヶ所の観音が彫られた。

磨崖 地蔵菩薩立像(県指定文化財、鎌倉時代後期、安山岩、像高 324Cm)

複弁反花座上に、右手に錫杖 左手に宝珠を持つ地蔵立像を半肉彫りする。向かって左下、身光の外側に瓶形が彫り出してあるのが珍しい

地蔵磨崖仏 上半部

錫杖頭の中に宝塔形が作られている

お顔は穏やかで端正、右手は胸前にあげ、三本の指で軽く錫杖の柄を持つ。衣文の流れもシンプルで表現に優れている。

地蔵磨崖仏の複弁反花座

  西国三十三観音磨崖仏(江戸時代前期)

千手観音磨崖仏(西国十二番札所 岩間寺、江戸時代前期) 十一面観音磨崖仏(西国三十三番札所 華厳寺、江戸時代前期)

十一面観音磨崖仏(西国十五番札所 今熊野観音寺、江戸時代前期)

十一面千手千眼観音(西国十六番札所 清水寺、江戸時代前期) 千手観音磨崖仏(西国二十番札所 善峰寺、江戸時代前期)

橋下五体磨崖仏・地蔵梵字仏三体(室町時代、安山岩)

石山観音駐車場から西へ少し行った所に小川があり、地蔵の種子「カ」を刻んだ梵字仏三体と地蔵立像・地蔵坐像の計五体が岩の壁面に彫られている

 真福院(しんぷくいん)大日種子自然石塔婆                     石仏と石塔-目次!

橋下五体磨崖仏(室町時代、立像高 130Cm 坐像高 75Cm、安山岩)

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*JR関西本線 「関 駅」下車 南方向へ徒歩 約40分。

(撮影:平成21年9月8日)