普済寺(ふさいじ)宝篋印塔

 普済寺(ふさいじ)(京都府南丹市園部町若森庄気谷76)

   南北朝時代 延文二年(1357)に創建され、開山は夢窓疎石、開基は足利尊氏の妹 仏性院(千種姫)と伝える禅寺。

普済寺(ふさいじ)宝篋印塔 (南北朝時代前期、花崗岩、高さ 188Cm)

塔身正面、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(キリーク:阿弥陀)
鐘楼門をくぐった境内の左側、石積みの基壇を置き、その上に立つ 塔身南面、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(アク:不空成就)

宝篋印塔 笠

笠の段形は、下二段、上六段、隅飾は二弧輪郭付で内に梵字を刻まない月輪を陽刻し、やや外傾する

塔身西面、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(ウーン:阿閦如来)
塔身北面、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(タラーク:宝生) 宝篋印塔は、相輪に至るまで完存する南北朝時代初期の作品

基  礎

基礎上端は複弁の反花、側面は輪郭を巻き内に形の良い格狭間をつくる

相輪は、下から伏鉢・請花・九輪・請花・宝珠。塔身の金剛界四仏は、彫りが浅く力強さはない。また、隅飾り内の梵字のない月輪が珍しい

普済寺(ふさいじ) 本堂

創建当時は臨済宗で、江戸時代前期の寛永年間に復興され曹洞宗に改宗された

石柱門横、向かって左側の宝篋印塔(基礎下からの高さ 115Cm) 石柱門横、向かって右側の宝篋印塔(基礎下からの高さ 125Cm)

石柱門の横、左右の石垣上に安置された二基の宝篋印塔 (境内の宝篋印塔と同形式)

 普門院(ふもんいん)宝篋印塔                              石仏と石塔-目次!

普済寺 (ふさいじ)石柱門と奥の鐘楼門

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*JR山陰本線 亀岡駅前から京阪京都バス 園部西口行き乗車、「農芸高校前バス停」下車 南東方向へ 徒歩 約5分。

(撮影:平成22年10月7日)