海老坂峠(えびさかとうげ)宝篋印塔

 海老坂峠(えびさかとうげ)宝篋印塔(京都府南丹市日吉町四ツ谷海老谷)

  旧若狭街道、海老坂峠の崖上に立つ大型宝篋印塔で、応安七年(1374)の紀年銘がある。

海老坂峠 宝篋印塔(市指定文化財、南北朝時代後期 応安七年 1374年、花崗岩、高さ 241Cm)

塔身、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(ウーン:阿閦如来)
大型の宝篋印塔は、旧若狭街道 海老坂峠の崖上に立っている 塔身、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(タラーク:宝生如来)

宝篋印塔 笠

笠は、下二段、上六段、隅飾は二弧輪郭つきで内は無地、やや外傾する

塔身、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(キリーク:阿弥陀如来)
蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を薬研彫する(アク:不空成就如来) 南北朝時代後期 応安七年(1374)の銘がある大型宝篋印塔

基  礎

基礎上端は複弁反花、側面はやや高く四面とも無地で西面に銘文が刻まれている

相輪は下から、伏鉢、複弁請花、九輪、単弁請花、宝珠で完存する。南北朝後期の作品で、請花の弁がふくれこの時代の特徴を表す

基礎 西面 の銘文

中央に「応安七年(1374)歳次甲寅八月十日」、左右に「願主円右、大工法覚」と刻む。大工名が刻まれているのは珍しい。

 宝積寺(ほうしゃくじ)九重石塔                               石仏と石塔-目次!

海老坂峠 如意輪観音 堂

日吉町四ツ谷と美山町板橋の境界にある。宝篋印塔は背後の崖上に立っている

宝篋印塔紀年順  浄運寺(じょううんじ)宝篋印塔(南北朝時代)  宝篋印塔-紀年順-目次

*JR山陰本線 園部駅西口、又は日吉駅から南丹市営バス 和泉行き乗車、「海老坂バス停」下車 南西方向へ海老坂峠に向かって近畿自然歩道(旧 若狭街道)を 徒歩 約40分。

(撮影:平成22年12月6日)