覚勝院(かくしょういん)墓地宝篋印塔

 覚勝院(かくしょういん)墓地宝篋印塔(京都市右京区嵯峨釈迦堂藤ノ木町)

  墓地は、大覚寺子院の覚勝院に属する。装飾の行きとどいた宝篋印塔

覚勝院墓地宝篋印塔(重要文化財、鎌倉時代後期、花崗岩、高さ 226Cm)

塔身、円形に彫りくぼめ蓮華座上に顕教四仏を半肉彫りする(西面:阿弥陀)
嵯峨清涼寺裏門の東側、覚勝院墓地の中央に立っている 塔身、円形に彫りくぼめ蓮華座上に顕教四仏を半肉彫りする(北面:弥勒)

宝篋印塔 笠

笠の段型は、下二段、上六段、隅飾は二弧輪郭付で、内に蓮華座上の月輪を刻む

塔身、円形に彫りくぼめ蓮華座上に顕教四仏を半肉彫りする(東面:薬師)
塔身、円形に彫りくぼめ蓮華座上に顕教四仏を半肉彫りする(南面:釈迦) 塔身の円形彫りくぼめは珍しく、内の四方仏坐像を一層映えさせる

基礎は壇上積式で、上端は複弁反花。側面は、正面のみ格狭間内に開蓮華文様を浮彫にする

鎌倉時代後期のすぐれた手法を集めて、かつ個性的特色を持つ秀作である(「石造美術の旅」:川勝政太郎 著)。相輪は後補。

正面を除く三面の側面は、形のよい格狭間がつくられ内は素面

切石の檀上に設けられた壇上積式基壇は、側面を二区に分かち、それぞれ内に格狭間をつくっている

 清涼寺(せいりょうじ)両面石仏・八面石幢                  石仏と石塔-目次!

八面石幢(鎌倉時代末期)。小型で上部に仏像が刻まれている 宝篋印塔の東側、一部補作した鎌倉時代の石仏

 石 幢 (せきどう)

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*嵯峨清涼寺に隣接する。清涼寺裏門を出た東側に覚勝院墓地がある。(裏門は閉じられている)

(撮影:平成19年7月15日、平成21年12月22日)