光照寺(こうしょうじ)阿弥陀三尊種子板碑

 光照寺(こうしょうじ)(神奈川県鎌倉市山ノ内827)

    安山岩製の相模型板碑で、鎌倉時代後期 正中二年(1325)の紀年銘がある。光照寺は、一遍ゆかりの時宗寺院。

光照寺 阿弥陀三尊種子板碑 (市指定文化財、鎌倉時代後期 正中二年 1325年、安山岩、高さ 71.7Cm)

山門をくぐった参道の右手に立つ。身部は、上方に阿弥陀三尊種子を各々蓮座上に、下方は紀年銘と造立者名を刻んでいる。

板碑 頭部

頭部 山形、下に二段の切込、額部は低く突出する。

身部上方

上方に阿弥陀如来の種子「キリーク」、向かって右下に勢至菩薩の種子「サク」、左下に観音菩薩の種子「サ」を薬研彫する。

脇侍の観音・勢至の位置が通常とは逆になっている。

石塔婆 下方

刻銘は、中央に「正中二年(1325)五月」、両側に「廿九日」、「孝子、沙弥道余」と刻む。

根部は、薄く突出する。

刻銘:「正中二年(1325)五月」 安山岩製の相模型板碑

 安養院(あんよういん)宝篋印塔                           石仏と石塔-目次!

光照寺(こうしょうじ)(時宗 遊行寺派)

布教のため鎌倉に入ろうとした一遍上人は、執権 北条時宗 警護の武士に阻まれ野宿した。光照寺は、その地に建立されたといわれている。

 板碑(いたび)

*JR 「北鎌倉駅」 下車、北西方向へ徒歩 約7分。

(撮影:平成26年10月4日)