良野(よしの)観音堂 宝篋印塔

 良野(よしの)観音堂 宝篋印塔(兵庫県加古川市野口町良野1027)

良野(よしの)観音堂 宝篋印塔 (県指定文化財、南北朝時代、花崗岩、高さ 214Cm)

塔身、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(キリーク:阿弥陀)
石塔は、良野中公会堂の西側に隣接する墓地の東南端に立っている 塔身、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(アク:不空成就)

塔身は、陽刻した蓮華座上に月輪を彫り沈め、金剛界四仏の種子を薬研彫する。現在、正面(東面)が「キリーク」(阿弥陀:西面)になっており、方向が反転している

笠 西面

笠の段形は、下二段、上六段、隅飾は二弧輪郭つきで、

西面のみ内に月輪を陽刻し胎蔵界大日如来の種子「ア」を刻み、他の三面は無地

塔身、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(ウーン:阿閦如来)
塔身、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(タラーク:宝生如来) 笠の隅飾りの月輪や基礎の開蓮華文様が、一面だけに施されており珍しい

基礎 南面

基礎上端は複弁反花、側面は輪郭を巻き、内に格狭間をつくる。北面のみ、格狭間内に開蓮華文様を刻出し、他の三面は無地

相輪は、下から伏鉢、複弁の請花、九輪は五輪を残し欠失する。相輪の残欠は、宝篋印塔の脇に立てかけてある

基 壇 部

二段からなり、上段は複弁反花座。この面は北面で、基壇上基礎の格狭間内に開蓮華文様が刻まれている

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良野(よしの)観音堂

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*JR山陽本線 加古川駅前から神姫バス 明石行き又は甲南加古川病院行きに乗車、「坂元バス停」下車 西方向へ 徒歩 約600m。

(撮影:平成22年1月26日)