円福寺(えんぷくじ)宝篋印塔

 円福寺(えんぷくじ)(兵庫県加古川市志方町高畑544)

円福寺宝篋印塔(県指定文化財、南北朝時代 康暦元年 1379年、花崗岩、高さ 230Cm)

塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(正面、タラーク:宝生如来)
宝篋印塔は、本堂の前、向かって右側に立っている。相輪は後補 塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(西面、キリーク:阿弥陀如来)

宝篋印塔 笠

笠は、下二段、上六段、隅飾は二弧輪郭つきで、内に小月輪を陽刻し八天の種子を刻む

八天の種子:イ(伊舎那)、イー(帝釈)、ア(火)、エン(炎魔)、ニリ(羅刹)、バ(水)、バー(風)、バイ(多聞)

塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(北面、アク:不空成就)
塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(東面、ウーン:阿閦如来) 高砂市にある康暦二年(1380)の時光寺塔と同形式で同作者

基  礎

基礎上端は複弁反花、側面は四面とも、輪郭を巻き内に格狭間内開蓮華を陽刻する

正面の束、向かって左側に「康暦元年(1379))己未十月十日」の紀年銘が刻まれている

現在の相輪は後補で流紋岩製、写真左上のものが本来のもので花崗岩製、伏鉢を欠失する。第九輪の上に檫部を造らず直接請花へと続く

基壇は三段で、最上段に複弁反花座を置いている

基礎、格狭間内に陽刻された近江文様の開蓮華が美しい 石棺、本堂前西側に置かれている刳抜式石棺と家形石棺の蓋石

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円  福  寺  本  堂

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*JR山陽本線「宝殿駅」下車、北方向へ 約6Km。駅前のレンタサイクルが便利。宝殿駅北口から神姫バス 北条行きに乗車、「高畑バス停」下車 東方向へ 約200m。

(撮影:平成22年1月19日)