東光寺(とうこうじ)の板碑と五輪卒塔婆

 東光寺(とうこうじ)(兵庫県尼崎市大庄北2-7-1)

  東光寺は、文禄二年(1593)の創建で浄土宗知恩院派の寺院。境内に石造美術品が残っている。

  東光寺 阿弥陀坐像板碑

東光寺(とうこうじ)阿弥陀坐像板碑(市指定文化財、鎌倉時代後期、花崗岩、高さ 112.1Cm)

頂部山形で二段の切込みを施し、額部の下に長方形の切込を作る。切込の表面を二重光背型に彫りくぼめ、蓮華座上に坐す阿弥陀如来を半肉彫りする

衲衣は通肩にまとい、両手は膝上で定印相を結ぶ。蓮華座は、細かく刻まれている。尼崎市内最古の板碑で、鎌倉時代後期の作品

東光寺 境内に立っている板碑群

  東光寺 地蔵立像板碑

東光寺(とうこうじ)地蔵立像板碑 (市指定文化財、南北朝時代中期、花崗岩、高さ 95.3Cm)

頂部山形で二段の切込みを施し、額部の下に長い切込を作る。切込の上部に、蓮華座上に立つ地蔵菩薩を半肉彫りする

地蔵は、右手に錫杖を持ち、左手に宝珠を持つ通常型。南北朝時代中期 1360年頃の作品と推定されている。

  東光寺(とうこうじ)五輪卒塔婆

東光寺(とうこうじ)五輪卒塔婆 (室町時代末期、花崗岩、地上高 116Cm)

五輪卒塔婆は完存し、地輪正面の上部に、蓮華座上で合掌する地蔵菩薩立像を薄肉に刻む。

 水堂(みずどう)宝篋印塔                             石仏と石塔-目次!

東 光 寺 (とうこうじ)

*JR山陽本線「立花駅」下車、南西方向へ徒歩 約15分。

(撮影:平成22年8月3日)